この記事が役立つ場面
- 読む方
- UAV写真測量・レーザー測量の測位方式を決める運航者、解析担当者
- 現場の疑問
- 通信できるRTKと後処理するPPKのどちらが現場条件に合うか
- 読後に判断できること
- 通信、基準局データ、再計算、時刻同期、外部検証から方式を選べる
- 扱う範囲
- 軌跡計算の違いを扱い、RTKまたはPPKだけで成果精度が決まるとは説明しない
- 候補へ入る条件
- FLIGHTS SCANの構成選定では、飛行場所の通信環境と解析運用に合わせてRTK・PPKを確認する
現場で起きる疑問:RTKとPPKは精度の名前なのか
GNSSは複数の衛星信号からアンテナ位置を求めます。IMUは加速度と角速度を測り、機体のロール、ピッチ、ヨーと短時間の動きを推定します。UAVレーザーでは、レーザーパルスを照射した瞬間のセンサー位置と方向を組み合わせて地上点を計算します。
GNSSが一時的に不安定でもIMUが動きを補いますが、長時間の欠測を無制限に補えるわけではありません。逆にGNSS位置がよくても、姿勢や時間同期がずれれば、点群はコース間で二重になります。
RTKが使える条件・使えない条件
RTKは、基準局や補正配信サービスから受けた情報を使い、移動局の位置をリアルタイムに補正します。現場で固定解を確認できるため、単点測量、位置出し、飛行時の高精度測位などに使われます。
通信が不安定な場所、衛星が遮られる場所、基準局から遠い場所では、固定解を維持しにくいことがあります。アプリにFIXと表示されても、アンテナ高、座標系、ジオイド、品質値、既知点での確認が必要です。
PPKが使える条件・使えない条件
PPKは、機体と基準局が記録したGNSS観測データを飛行後に処理します。通信が飛行中に途切れても、双方の観測が保存されていれば後から軌跡を計算できる利点があります。
ただし、記録が欠けている、時刻が合わない、基準局座標が誤っている、観測間隔が合わない場合は処理できません。飛行前に記録開始を確認し、飛行後にログ、基準局データ、解の状態を保存します。
先に答え:通信と再計算の必要性で選ぶ
現場ですぐ位置を使う単点測量や位置出しはRTKと相性がよく、飛行後に高精度な軌跡を再計算するUAVレーザーはPPKを組み合わせることがあります。両方へ対応する機器もあります。
選定は『どちらが高精度か』だけでなく、通信環境、基準局、現場での即時性、後処理時間、ログ管理、再計算の必要性から行います。
実際の選び方:どちらも既知点で確かめる
測位方式の仕様値と、現場成果の精度は同じではありません。既知点上での確認、独立した検証点、コース間の整合、別時期データとの重なりを確認します。
ホビージャックでは、機体、GNSS、LiDAR、基準局、解析ソフトを別々に見るのではなく、取得から成果までの一連の流れで原因を確認します。
よくある質問
RTKがFIXなら測量成果として正しいですか?
FIXは重要な状態表示ですが、それだけで成果の正しさは証明できません。基準局座標、アンテナ高、座標系、検証点、後処理を確認します。
通信できない山間部ではPPKが有利ですか?
飛行中の補正通信へ依存しにくい点は有利です。ただし機体と基準局の観測ログが正しく取得され、衛星受信自体が確保されている必要があります。
根拠資料・技術基準
制度・仕様は更新されるため、案件時点の最新版をご確認ください。

